母の思い出。

母が亡くなって来月で2年になる。

悪くなってから、亡くなるまでアッという間だった。

 

母は、とても豪快な人だった。

大きな声で笑って、多少の事では動じることもなく、初めましての人とでも、何回かあったことがあるかのようにおしゃべりする。

定年までバリバリ働いて、料理もすごく上手だった。

だけど、ごっそり抜け落ちている部分があって、一人で出かける事や旅行の計画、

偏った好み、などなど。

思春期は、あんな大人になりたくないなあなんて思った時もあったけれど

父は、ニコニコしながら旅行のしおりを作り、朝寝坊する母に代わって私のお弁当を作ったり、母が出かける時は送り迎えをする。

きっと、してあげたいと思う人柄だったのかなと今は思ったりもしている。

母が亡くなる数年前に父が亡くなり、それからの数年間は本当に寂しそうだった。

 

まだ2人が元気だった頃、実家に子どもたちを連れて遊びに行き

母が庭から蛇の抜け殻を見つけて持ってきた。

ん?何を持っているのか一瞬わからず、ジッと見ると

子どもたちが「ギャー」

「あら、かわいいでしょ?お財布に入れようと思って!」

 

離婚して、一軒家からマンション?アパート?に引っ越しをして、母が泊まりに来た時

洗面所のドアを開けて、「ここは押し入れなの?」と真顔で聞く。

お風呂から「ピーピピ」と呼ばれて娘に行ってもらうと、「洗面器ない?」と言われて

笑わせようとファイヤーキングの重たくて大きな計量カップを渡したら、

「ありがと!」と受け取った。

違和感ないんだね…(笑)

 

今でも、思い出して子どもたちと笑いあえる。

 

最近は、笑い声が母にそっくりだなって自分でも驚くし、娘にもママは『ほぼほぼバーバじゃん!』って言われる。

私は、残念ながら料理は得意ではないけれど、おおらかさは受け継いでいるように思う。あんな風に年を重ねていけるんだなと勇気ももらえる。

 

娘を出産した時も、「無事に生まれてよかったわね」と涙ぐんではいたけれど、すぐに

「ハイジが待っているから帰るわね」と帰っていった。

※ハイジとは実家で一緒に暮らしていたトイプードル

 

ワンコが大好きなのも、母譲りなのかもしれない。

 

そして、母に負けず劣らず、私もごっそり抜け落ちている部分がある。(笑)

それで、いい!

子どもたちも、私も大きな声で笑う母が大好きだ。